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活動報告

2022-09-22

なぜ決算審査が9月にあるの???予算決算の仕組み その3

お待たせしました。本題の「なぜ決算審査が9月にある」を説明し課題をあげます。

■なぜ、決算審査が9月にあるか

◆市の会計は4月から翌3月までの単年度で行われます。行政運営や事業は3月末まで行われます。その後、前年度分として確定した収入や支出を整理する期間である2か月の「出納閉鎖期間」を経ます。ここで領収書などをとりまとめそれから本格的な仕分けや計算を行います。所謂「期末仕分け」です。書類が出来上がると6月中旬から2カ月ほど、監査委員による決算監査(出納のチェック)があり、その意見書を受けて9月の議会に市長から決算認定の議案が提出されます。
そのため、決算認定は9月になります。

★新たな予算で執行される年度は半分過ぎています。前年度決算結果を翌年の予算に反映することはできません。
★1年のタイムラグがあります。

◆新地方公会計制度の「財務4表」は、決算認定後に資料を調えて作成し始めます。諏訪市では年度末の3月に公表されます。

★新たな予算で執行されていた年度は終わっています。さらに翌翌年の予算がすでに出来上がっています。前年度決算結果を翌翌年の予算にも反映することはできません。
★2年のタイムラグがあります。

上記の理由により、普通の自治体は決算結果を使っての財政運営や行政運営、事業の継続性は難しいと考えています。諏訪もその傾向にあります。
しかし、先進自治体では工夫しています。企業と同様に仕分け期間を短縮し、月仕分けや3か月・6か月仕分け、中間決算などを行い予算に反映している自治体があるそうです。

業務負荷は増大しますが効果はあります。
例えば、石原元東京都知事の知られざる最大功績のひとつに東京都の財政の大幅改善があります。美濃部・青島都政で東京都は莫大な赤字を抱えました。それを石原元東京都知事が尖閣列島を都が買おうといえるほど巨額の黒字に転換しました。
これは企業会計の考え方を導入したためといわれています。
石原元東京都知事は一橋大学出身で税理士か公認会計士の勉強をしたそうです。まあ当時バブルの時代も効果的に働きましたが・・・。
諏訪市もこのような革新的な首長がいればと思いますが・・・。

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